今日、7月20日は関東から中国地方の各地で35℃を超える猛暑日となり熱中症で倒れる人が相次ぎました。石川県小松市では13時20分に37.2℃を観測しました。この暑さで栃木県や山梨県で体調不良を訴えた人もいたようです。
そこで、きょうのかわら版は今日からできる「熱中症対策」についてお届けします。
熱中症はどのようにして起こるのか?
熱中症を引き起こす条件は、「環境」と「からだ」と「行動」によるものが考えられます。環境の要因として、「気温が高い・湿度が高い」などが、からだの要因として「激しい労働・運動によって体内に著しい熱が生じたり、暑い環境に体が十分に対応できないこと」などがあります。その結果、熱中症を引き起こす可能性があるのです。
熱中症になってしまったらどうすればいい?
熱中症は症状度によって分類されています。かつては、熱けいれんや熱疲労、熱射病の4つに分類されていましたが、重症度がわかりにくく病状を過小評価してしまう懸念があったため、分類が改められました。ではこの分類をステージごとにわけて簡単な解説をします。
第1ステージ:めまい、失神、こむらがえり、手のしびれがあった場合、涼しい場所に移動し衣服を緩める。体を冷やして水分や塩分を補給するようにしてください。
第2ステージ:頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感などがあった場合は、第1ステージの処置に加えて、自分で水分や塩分が取れないようならすぐ病院へ行きましょう。
第3ステージ:意識障害・けいれん・呼びかけへの反応がおかしいなどの場合は、すぐに救急車を呼びましょう。救急車が来るまでは、第1ステージの処置をするようにしてください。
応急処置のポイント
- 木陰や冷房のきいた室内など涼しい場所に避難させる
- 衣類をゆるめる
- 足を高くして寝かせる
- 水分・塩分の補給(ただし意識がないときはNG)
- 体を冷やす(水をかける、首筋、脇の下や足の付け根に氷や濡れタオルなどをあてる)
熱中症にならないための予防とは?
熱中症は炎天下の屋外などで発生するイメージがありますが、近年では室内でも多く発生しています。特に子どもや高齢者は注意が必要です。では、順に注意点を紹介・
高齢者の場合:暑さや喉の渇きを感じにくくなっているほか、日頃から汗をかく機会がないため脱水症状になりやすい傾向があります。したがって、喉が乾いていなくても水分補給する。部屋の温度をこまめに図り、必要に応じて冷房を活用し、できるだけ1日1回は汗をかくようにしましょう。
次にこどもの場合:子どもの場合は汗腺(かんせん)が少ないなど体温調節能力がまだ発達していないので、大人に比べて身長が低く照り返しを受けやすいので熱中症のリスクが高まります。
したがって、顔色や汗のかき方を大人がよく観察することや喉の渇きに応じて水分を補給し、熱を逃がしやすい服を選んであげるようにしましょう。
ちょっとした工夫で熱中症予防を
外出時:日差しの強い日は日傘や帽子を着用。こまめに日陰で休憩をとる
室内:日頃から温度計などを活用し室温を意識する。温度は28℃が目安。エアコンはできるだけフィルターを掃除すると冷房効率がよくなります。また、ホームセンターなど販売されている遮光カーテンやすだれなどを利用することでも涼しさが感じられます。
最後に水分を補給する際には、できるだけ喉が乾く前から「ちびちび飲み」をするようにしましょう。一気に水分をとってしまっても血液中の塩分が薄くなってしまうことがあります。これから夏本番です。熱中症にかからないように水分をこまめにとり、体調が悪いと感じたら無理せず休息をとるようにしましょう。
八木正幸のスリーミーなひととき
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