れっきとした歴史 (第8回目)
「カメラ」
これは、誰も取り上げないマニアックな人物や物に対して、スポットライトを当て、その歴史について、助手いさおが浅く・狭く紹介するコーナーです。
さて、皆さんは写真を撮る時何を使いますか?
今は、携帯電話にカメラが内蔵していて、手軽に撮影できますよね。
しかし、レンズの交換や、絞り、シャッター速度を変えることができる、「一眼レフカメラ」は、まだまだ人気があります。
そこで今回は「カメラの歴史」について紐解きたいと思います。
大昔から、暗い部屋に小さな穴(ピンホール)をあけて、光を入れると、外の景色が部屋の壁に逆さに映し出されることは知られていました。その原理を利用し、イタリアの物理学者「デラ・ポルタ」が1558年に「暗箱(あんばこ)」という、小さな穴にレンズを付け、はっきりした映像を写すことができる装置を発明しました。これには鏡もついており映像を反射させて、見ることができ、まさしく、カメラの原形といえます。しかしこのころは、画家が風景を描くときに使われていただけだそうです。暗箱は徐々に小型化の方向に進み、十分実用的に小さくなった最初のカメラは、1685年、ドイツの「ヨハン・ツァーン」によってつくられました。
あと問題なのは、どうやって映像を残すかです。
1827年フランスの「ジョセフ・ニセフォール・ニエプス」が、銀とチョークの混合物に光を当てると黒くなるという現象を基にして、銅とスズの合金の板をアスファルトで覆い、その板を光にさらすことにより最初の写真を撮りました。光が当たっている部分は、硬くなり、そのほかの部分は、溶かして流すということで、これが写真現像の始まりです。しかし写真を撮るのに6~8時間かかったそうです。
1836年、フランスの「ルイ・ジャック・マンデ・ダゲール」は、塩化銀に光を当てると、黒く変色することを利用して、写真を撮影しました。これが銀板写真といわれるもので、それでもまだ、撮影に20分かかりました。
1840年、イギリスの「ウィリアム・フォックス・タルボット」は、光に感光する、感光版、または感熱紙を使用し、明暗を逆に感光させてネガを作り、ナトリウム塩を定着させた紙にプリントするという技術を発明し、撮影時間も大幅に短縮されました。
その後、1871年にイギリスの医師「リチャード・リーチ・マドックス」が感光材料の乾燥している「写真乾板(かんぱん)」を発明し、1889年にガラスでできていた乾板をセルロイドにしたのが、アメリカの「イーストマン・コダック社」です。軽い「フイルム」を大量生産できるようになり、一般の人たちにもカメラが普及するようになりました。
徐々に現代のカメラに近づいていき、1913年頃には35mmカメラ、そして二眼レフカメラ、一眼レフカメラと登場していきます。そして、CCDやCMOSという半導体の開発、普及により、フイルムカメラからデジタルカメラへ、革新を続け、解像度も上がり現在に至ります。
以上、カメラの歴史を駆け足でしたが、お届けしました。
ここでQ&A方式で、カメラに関する豆知識を皆さんに出題します。
Q1. デジタルカメラのメモリカード、「SDカード」と「SDHCカード」「SDXCカード」は何が違う?
A1. 簡単に言うと、データ容量の大きさにより区別されます。
SDカードは~2GB
SDHCカードは4GB~32GB
SDXCカードは64GB~2TB
これから普及する4K・8KはSDXCカードが向いているといえます。
Q2. ISO(イソー)感度って何?よくフイルムや、デジタルカメラの設定でISOとありますが何なの?
A2. ISO100が標準で、数字が400、800と上げていっても、レンズからの少しの光量でISO100と同じ撮影をしたように明るく写せるということ。
Q3. ミラーレスカメラって何?
A3. ファインダーの代わりに液晶パネルなどで撮影する映像を確認する違いがあり、カメラ内には、鏡がなく、電子的に像を映し出すもの。鏡がないのでミラーレスという。
ちなみに、ミラーレスカメラのメーカーシェアをみてみると
一位:オリンパス 27.7%
二位:キヤノン 21.3%
三位:ソニー 20.2%
(BCN AWARD 2018)2017年調べ
となっています。
デジタル一眼レフカメラ(レンズ交換式)を含めると、キヤノンが世界のカメラ市場の約50%を占めています。
さて今回は、カメラをお送りいたしました。
カメラ女子という言葉も生まれています、助手いさおもカメラ女子と一緒に撮影旅行へ行きたいと感じた、れっきとした歴史でした。
また次回もおたのしみに!
天津 弥
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