2015.08.17 かわら版「車内でも熱中症」

先週末、東京など日本全国各地で帰省ラッシュのため高速道路を使う人が増えが渋滞しているというニュースを見た方も多いでしょう。

その際、車の車内でエアコンをつけていて快適な温度にもかかわらず実は熱中症になりかないのです。判断力が低下し、大事故になりかねない高速道路での熱中症。渋滞中涼しい車の中でも注意が必要な熱中症について今日はお届けします。

暑い日が続き、炎天下の中での活動の際や自宅などにいても熱中症になりやすいのはもうすでにご存知かと思います。それが、実は車の中でもなりやすいのです。

渋滞中の車内は、エコノミークラス症候群を誘発する飛行機の中の環境とよく似ているのです。エコノミークラス症候群といえば、飛行に搭乗している時に機内の乾燥によって体内の水分が失われ、静脈血栓ができることです。

エコノミークラス症候群と同じ症状起こすというわけではなくそれと同じような環境的要素があるのです。たとえばお盆とはいえ道路に日差しがあたる日中では、渋滞時の車内は狭い空間でのエアコンを使用することによって非常に乾燥した環境になります。

また、ドライバーにかぎらず同乗者も基本的にはシートベルトによって座席に固定された姿勢で座りっぱなしですよね。加えて車の前後左右からは長時間にわたって輻射熱(ふくしゃねつ)を浴び続けている状態になります。

*輻射熱とは、輻射熱空気の存在に関係なく遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱のこと。暖かい空気を送って暖めるエアコンのようなものではなく、空気を暖めることなく直接人体や室内の壁などを暖める。太陽の自然な暖かさも輻射熱によるもの。

もともと人間は、汗や呼吸などから体重60kgの大人で1日900ml、だいたい一日1リットルの水分を自然に失っています。

渋滞の車内では、車内の乾燥や輻射熱の関係からさらに水分を失うとされています。ところが、乾燥した車内では出ている汗がすくに蒸発してしまい脱水のサインを感じにくくなっています。つまり、渋滞時の車内は気づかないうちにかくれ脱水症状になりやすいのです。

ドライバーはかくれ脱水になりやすい状況の中で周囲に気を配りながら運転しています。また、運転途中でトイレに行くのが嫌だ!といいトイレ休憩を少なくするために水分摂取を控えることが多く、脱水状態が危険な状態にまで進行してしまうのです。危険な状態にならないために、1~2時間に15分休憩し、その際に100ml~200ml(小さいペットボトル1個ぐらい)の水分補給をするようにしましょう。ドライバーの場合は、1時間~2時間に1回休めば集中力の減退を防ぐことができます。そして、車内が隠れ脱水にならないためにも1時間に1回程度空気を入れ替えるようにしましょう。暑い時期どうしても外の風を入れたくないと思ってしめたままにしてしまいますが、できるだけするようにしましょう。

運転中に集中力が低下しているなぁ、口や喉が異常に乾くなあと感じた場合、なるべく早く休憩するようにしてください。

まだまだ暑い日が続きます。遠くへお出かけする際には隠れ熱中症・脱水状態に気をつけてお出かけするようにしてください。

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八木正幸のスリーミーなひととき

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