2014.11.3 かわら版＃4 「携帯電話のSIMロック解除」

今週は「携帯電話のSIMロック解除」について解説します。

携帯電話などの端末を他の通信会社では利用できないように制限しているSIMロックが、来年５月に解除されることになりました。

これは総務省が利用者の利便性向上のため打ち出したもので、来年の５月以降に発売される新型のスマートフォンやタブレット端末については原則、無料でＳＩＭロックの解除を義務付けます。これによって、利用者は使用している携帯端末を買い換えずに通信会社を変更できるようになります。

総務省はＳＩＭロック解除に関するガイドラインを年内に改定させ、現在は通常２年間の契約拘束期間を数か月間に短縮するよう通信会社に促し、２年後には格安スマホの契約数を全体の１割程度に増やしたいとしています。

そもそもSIMとは何？という方もいるでしょう。

SIMカードとは、携帯電話などの加入者情報や短縮ダイヤルなどの情報を記録した IC カードのことです。このSIMカードには固有の番号が付与されています。これと電話番号を結びつけることで通信を可能とするのです。SIMカードを抜き差しすることで、電話番号を他の携帯電話機に移したり、ひとつの電話端末で複数の電話番号を切り替えて使用することが出来ます。

日本では、通信会社からSIMカードが貸与（たいよ）されており、解約する際には返却する必要があります。日本以外では、SIMロックを実施している国と実施していない国に分かれています。フランスでは、SIMフリーが原則されていますが、一方で６ヶ月や１年半など期間を限定してSIMロックを行っている国もあります。

SIMロックを解除することによって、利用者がキャリアを変更する際、端末を買い換える必要性がなくなるなど利用者にとってメリットもありますが、新しい端末を購入する際の端末価格が上がり割引がなくなるなどデメリットもあるため一概にどちらがよいとはいえないようです。